CASA私道の花壇では、主役がスイセンからスズランへとバトンタッチされました。4月上旬までは、スイセンが黄色と白の優しい姿を見せてくれました。4月中旬以降は、グリーンの葉に守られるようにして、真っ白なスズランの花が愛らしく咲いています。
スイセンの由来を調べてみると、もともとはギリシャ神話に登場するほど古く、神話に登場する美少年ナルキッソスから名づけられたとされ、英語名は「Narcissus(ナルシサス)」で、花言葉は「自己愛」。ナルキッソスが、自分だけを愛する呪いをかけられ、水面に映る自分に恋したまま衰弱死してしまったというギリシャ神話に由来しているそうです。うつむくように咲くスイセンが、水面をのぞき込むナルキッソスの姿に似ていたのでしょう。スイセンが「あいつナルシストだよな」の「ナルシスト」の語源につながっているとはビックリです。
スズランは、キリストが処刑された際に、聖母マリアが流した涙が落ちた場所から生まれたとも言われています。清らかさ・可憐さを象徴する花で、ヨーロッパでは5月の花嫁のブーケにスズランが入っているそうです。花言葉は「再び幸せが訪れる」。スズランを育てている人も、贈る人も、受け取った人も、みなんなが幸せになれるという意味です。
スズランの横にテーブルが置いてあるのですが、テーブルの表面の横から小さな芽が2つ(2cmと1cm)出ていて、またまたビックリ! おそらくこれから咲き始めるキバナコスモスです。気づいてから2~3日、様子を見ていたのですが、このままでは栄養分を吸い上げる土がありません。そこでこの2つの芽を移植することに…。テーブルの表面はタイルでその下にコルク材があり、そこに根を伸ばしていたのです。簡単に引き抜けると思っていたのですが、コルク材の中にかなり根が伸びていて抜けません。何度も優しく引っ張り、慎重に引き抜き、下の写真のように笑顔のコップに移し替えました。3/15のブルグ「もう咲きました!」で渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」という本を紹介しましたが、今回は「置かれた場所」では生きていけないと判断し手助けをしました。
CASAも少し生きづらい人がいたならば、ホンの少し手助けができる「居場所=地域の実家」になりたいと努めています。「スイセンからスズランへ」「テーブルから出た2つの芽」「笑顔のコップの芽」の写真を載せておきました。
小沼 好宏