一昨日は「敬老の日」でした。中学校時代の友人Kさんから羨ましいメールが届きました。「来月4年ぶりに、担任の先生(97才)にもご出席いただいて小学校6年2組のクラス会を開きます」というもの。私はKさんとは違う小学校だったので「担任の先生」を存じ上げません。「97才でもお元気・クラス会にご出席・クラス会の継続などすごい!」と感動したので、「もう少し詳しく教えて」とメールしました。以下はKさんからのメールです。当時の素敵な先生と生徒の関係、そしてこの関係があったからこそつながる今の先生・仲間の姿など、いろいろな学びがあるのでご紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この2組は、ヒステリックで理不尽に怒る先生が3~4年の担任で皆がビクビク縮こまっていましたが、5年生になりS先生が担任になってからの2年間を
「中世の暗黒時代からルネッサンスがやってきた!」と表現するクラスメイトがいるほど劇的に楽しく伸び伸びと学校生活が送れるようになったのでした。クラス会が続く理由もそこにありますし、私など5年生の始業式その日から性格が変わったかもしれません。
S先生は杉並区から転任されてきた救世主でした。先生のおっしゃることは絶対!というのがあの頃は当然普通だったのですが、S先生は子どもに考えさせて決めさせるということをやってくださいました。みんな伸び伸びと毎日を過ごしました。みんなそれぞれ居場所があったのだと思います。忘れられないのが、卒業時の謝恩会の出し物です。隣のクラスは先生主導できちっとした劇、放課後の練習も先生が大声で注意しているのを目撃しています。2組は台本も含めて全部自分たちで考えた劇、しかも講堂での練習時間も先生と交渉して確保する、そんな経験をさせていただきました。楽しくないわけがありません。もうみんな晴れ晴れと演技したのでした。上手か下手かでいえば、隣のクラスの方が断然上手だったはずですが、私たちは大満足でした。とにかく
S先生が私たちを信頼してくださったのが、子どもたちにとって何よりの喜びや力になったのだと私は思っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まだまだS先生の教育方針に関するインタビューなど、とても内容の深い話が続くのですが、続きはまたの機会にご紹介します。
人生の幸せの1つは、憧れでもある「人生の師」「人間の本物」(造語:すごい人間という意味)に出会うことだと思います。子どもたちにとっては、「担任の先生」は憧れの対象になり得る「最初の大人」です。最近の先生は、本来の教育という太い幹ではない枝葉の忙しさに忙殺されているようですが、S先生のような「人生の師」となる
「恩師」を目指してください。「青春って、すごく密なので」(8/6)、「三段激励」(5/28)のブログでも書きましたが、CASAでは人生で出会った「人間の本物」を子どもたちに伝えることを目標の1つにしています。
当時6年生だった仲間も今年は「古希(70才)」、いつの間にか「敬老の日」の仲間入りをしていました。
小沼 好宏