CASAは、
「空き家」になってしまった私の実家を再生し、「地域の中に実家のように安心できる居場所」を作ろうと、スペイン語で「家」という意味のある「CASA」と名づけ活動をスタートしました。「サンマをジョーズにイカそうよ!」を活動の合言葉にしています。「サンマ」とは、「空間」「時間」「仲間」という漢字にある「間(あいだ)」という字を「マ」と読み、これが3つあるから「サンマ」、「サンマをジョーズに活かしながら活動を進めよう!」という意味です。
「空間」は、駅から徒歩3分・商店街の一角という恵まれた立地
「時間」は、実家がこの地に立地してから60年以上という歴史
「仲間」は、周りにたくさんいる小中学校の同級生
で、「サンマ」はCASAの財産・強みです。
しかし、これらの財産・強みに、活動を始めた当初は気づきませんでした。活動を進める中で、自分たちの持っている強みを改めて洗い出し、たどり着くことができました。
「空き家」が、日本全国でますます問題になっています。CASAでも「空き家」を活用しなければ、「負の財産」になっていたことでしょう。「空き家問題」の勉強会などで、活用事例として報告の機会をいただくことがあります。初めて報告の機会をいただいた時に考えました。
「空き家」の「あ」は「愛着」、「き」は「希望」、「や」は「やる気&やり方」だと。CASAの私道花壇で「季節の花々」を植えていると、「小学校時代に使っていた三角定規やビー玉」「その頃に住んでいた記憶のある家の赤レンガ」などがヒョッコリ顔を出したりします。そんな時には懐かしい記憶(=愛着)がよみがえります。
また、裏庭に運動空間を作った時に、他の木は全て抜いてしまいましたが、高さ2.5m程の小さな柿の木だけは抜けませんでした。子どもの頃からの「愛着」が一番残っていたのです。今では季節の変わり目に、小さな柿の木がその姿を変え「愛着」を呼び起こしてくれます。「愛着」は「時間&歴史」によって、増していくようです。「あ」を大切にしながら、次は「き」です。どんな「希望」を描くことができるのか、そしてその「希望」を「やる気」に結びつけ、具体的な「やり方」を考えていけるのか…。CASAの活動を通じ、こんなことを考えるのが楽しみになっています。
掘り起こされた「三角定規・ビー玉・赤レンガのかけら」、そして一気の冬支度を始めた「柿の木」の写真を載せておきます。
小沼 好宏