「毎朝のあいさつ」で子どもたちに決まって声をかける言葉があります。
「何かいいことあったかい?」と。子どもたちの答えは、いろいろですが、一瞬でも「何かいいこと?」を思い浮かべようとすることは、脳にプラスの働きがあるのではと考えています。「何かいいこと」つながりで、今日は「バレンタインデー」。かつての「好きな男の子にチョコをプレゼントする日」や過剰な「義理チョコの日」から、近年では「友チョコの日」へ、さらに「自分への贅沢なチョコプレゼントの日」などに様変わりしてきているようです。それでもCASAに集う小学校高学年や中学生女子の中には、今日の日に向けてチョコ作りにチャレンジしている子どもたちがいます。「学校へチョコを持って行くことは禁止なので、放課後、好きな子の家へ届けるんだ!」と話してくれました。「何かいいこと」があるといいね!
2月10日の産経新聞の「朝晴れエッセー」に
「今日の良かったこと」と題する37歳のお父さんの投書が載っていました。最近は日常生活でも時間に追われる感じで、毎日多忙な若い親御さんは、やりたくてもできない「親子の夢の時間」だなと感じたのでご紹介します。
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「今日の良かったこと」
私にはほぼ毎日、良いことがある。
それは、子供たちを寝かしつけるときに訪れる。
子供たちが寝る前に必ず、一緒に布団に入って、今日の良かったことは?と
その日の出来事を聞くようにしている。
子供たちが小学校に入学して初めの頃は、決して楽しいことばかりでなく、
環境になじめずいろいろと嫌なことがあったり悩んだりすることもあった。
そのため、子供たちの日々の出来事を知りたいということが一番だったが、
何よりその日の良かった話をすることで、気分良く一日を終えてほしいと
いう思いから、質問が日課になっていた。
そんな私の質問に、素直な子供たちはいつも付き合ってくれる。
今日の給食でおかわりをしたこと、晩ご飯がすごいおいしかった
こと、テストで全部書けたこと、好きなアニメを見れたこと、などなど。
そして最後に、こう答えてくれる。
「あとは、父ちゃんと一緒に寝れること」
その言葉がいつもうれしくていとおしくて、寝かしつけるつもりが
つい一緒に眠ってしまうことがしばしばある。
子供たちの良かったことは、間違いなく私にとっても良かったことだ。
明日も、良いことがありますように。
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すべての親子にこんな幸せな時間が訪れて欲しいと願います。必ずしもこのような時間を持てない子どもたちがいることも現実ですが…。私の場合は恵まれていて、毎晩父の布団に姉と潜り込んで、「ポン太とコン吉」(父の創作劇)の話を聞いた思い出があります。私が父親になってからは、忙しさを言い訳に、こんな時間を十分に持つことは叶いませんでした。これらの経験を踏まえた上で、CASAに集う子どもたちには、「何かいいことあったかい?」との声掛けを続けたいと考えています。どんな小さなことでも「何かいいこと」に目を向けることができれば、それが大きな「幸せ」につながると信じています。
小沼 好宏