先週、つくづくと日本は
「安心・安全な国」だなぁという体験をしました。近所の銀行のATMで現金をおろしました。おろしたお札を銀行の封筒に入れ、そのままATMの上に置いてしまったのでしょう。それとは別にコンビニから振り込もうと思っていた用紙を2枚持っていたので、振り込みに必要な金額をもう1度おろし、2軒隣のコンビニへ向かいました。普通なら忘れ物があれば、次の人が「忘れ物ですよ」と教えてくれるのでしょうが、その銀行にはATMが7台あり、またその日はすいていて後ろに誰もいなかったようです。コンビニで振り込みをしている時に「あれ? 銀行でおろした現金の封筒をどうしたかな?」と思い出し、バッグを見てもありません。慌てて銀行に戻り、先ほど使用した左から2番目のATMを見ましたが、封筒は見当たりません。「あ~ぁ、なくなっちゃったかな?」と思いつつも、銀行の方に「つい3~4分前にATMでお金をおろし封筒に入れ忘れてしまったのですが…」と尋ねてみました。
すると係りの方は、「少々お待ちください」との言葉を残し、窓口の奥で管理職らしい人たちと何か話をしています。「やっぱりないよな?」と思いつつ待っていると、その中の一人の方が近づいて来て、「先ほど、女性のお客様がATMに忘れられたようですと届けてくださいました。銀行のルールでは、このままお渡しすることはできず、遺失物を銀行内で拾得したという扱いで、交番に届けなければなりません。ご一緒いただけますか?」とのこと。「もちろんです。お手数をおかけします」と、道路向かいの交番へ向かいました。
交番には、お巡りさんが3人いました。銀行の方が事情を説明してくださったのですが、最初はその状況がうまく伝わりませんでした。「銀行内での忘れ物を銀行からは直接渡せずに、拾得物として交番へ届けるルール」がその場にいたお巡りさんたちには初めてのことだったようです。話が通じてからは、銀行の方は落とし物の拾得者としての書類に必要事項を記入し、私は落とし主としての書類に必要事項を記入しました。その後、事務手続きを経て、現金入り封筒は私の手元に戻ってきました。
よくテレビなどで、外国の方々が、「日本は、忘れ物や落とし物が無事に戻ってくるのがスゴイ!」と日本の美点をほめてくれるシーンをみたことがあります。今回、わが身のうっかりミスにより、日本の
「安心・安全」を実体験しました。CASAに来てくれた子どもたちには、この経験を語り、日本の美点を伝えました。子どもたちも「よかったね! 日本は本当に
安全・安心な国なんだね」と感心していました。私のボケは厳しく突っ込まれましたが…。
CASAも子どもたちにとって、ハード面・ソフト面ともに
「安心・安全な空間」であることを目指しています。
小沼 好宏